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医療保険に入らないと後悔する?医療保険のメリット、デメリット

薬の説明をする医者の写真

「医療保険って加入したほうがいいの?」と疑問に思っても、日常生活で知る機会はなかなかありませんよね。本記事では加入すべきかどうかの判断ができるよう、医療保険について解説した上で、どんなシーンでどの程度役立つのか、メリットとデメリットも合わせて解説します。

医療保険とは?

医療保険とは、病気やケガで入院や手術をした場合に保険金が受け取れる保険です。

病気やケガによって入院や手術をすれば医療費がかさみます。そんなときに、金銭的に負担が大きくなって生活が困窮したり、お金が足りなくなって治療をあきらめざるを得ない事態になったりすることを防ぐことができます。

医療保険を契約して保険料を支払っておけば、入院や手術など契約上定められた事由に該当したときに、契約時に決めた金額を保険会社から受け取ることができます。

生命保険文化センターの調査によると、病気やケガに備える保険に加入している人は約7割にのぼっています。周囲でも加入している方が多く、比較的身近な保険といえるでしょう。

医療保険の保障内容

医療保険の中身は保険会社や保険のプランによって異なりますが、基本的には以下のような保障が用意されています。

<入院給付金>入院したらもらえるお金
「1日あたり○○円」のように決められていることが多い。

<手術給付金>手術したらもらえるお金
金額の決まり方は「1回あたり○○円」「入院給付金の〇倍」「手術の内容次第」などさまざま。

また、これらに加え、希望があれば追加できるオプション(特約)や無料の付帯サービスもさまざまなものが用意されています。たとえば以下のとおりです。

  • <通院特約>入院後に通院が必要になった場合にお金が受け取れる
  • <三大疾病特約>がん、急性心筋梗塞、脳卒中の場合は保障が上乗せされる
  • <女性疾病特約>乳房、子宮、卵巣、妊娠に伴う疾病など女性特有の病気を特に手厚く保障
  • <先進医療特約>健康保険の適用外で全額自己負担になる「先進医療」を受けたときの費用をカバー
  • <健康相談サービス>健康面で気になる点やセカンドオピニオン等について電話で相談ができる

保険金が支給される条件

保険金が支給されるのは、自分が契約している医療保険で定められている条件に該当した場合のみです。どのような条件にあてはまったら、いくら受け取れるのか、加入前によく確認しておく必要があります。

例えば同じ「入院時の保障」でも、保険によって「日帰り入院でも保障」「1泊2日から保障」「5日目から保障」など、条件は異なります。

「受け取りやすい保険」や「受け取れる金額が大きい保険」を選びたくなるかもしれませんが、基本的に保障範囲が広く、保障金額が大きい保険になればなるほど保険料が高くなる傾向にあります。どこまでの保障が必要なのか、受け取れる条件と金額(保険金額)、支払う金額(保険料)のバランスを見て、自分で考えて決める必要があります。

医療保険に入っていないと後悔する?

医療保険の必要性は人によって変わります。「医療費を自力で負担できるかどうか」で決めましょう。

日本は公的な医療保障が充実している

病気やケガになったとき、病院で支払う医療費は健康保険で原則3割負担になります。さらに、一定の金額以上の自己負担が発生した場合には、超えた分を国が支給してくれる「高額療養費制度」の対象になります。

この「一定の金額」は年齢や年収などによって異なります。例えば年収300万円なら1ヶ月あたり定額5万7,600円と決められています。年収500万円なら、仮に医療費が月100万円かかったとすると3割負担で30万円、さらに高額療養費の支給があるため自己負担は月8万7,430円まで抑えられます。

さらに、会社員・公務員の方には、病気やケガで会社を休んだ人には「傷病手当金」という制度もあります。この制度では、最長1年6ヵ月に渡って、働けない間に給料の3分の2程度のお金が受け取れます。

こうした社会保障制度が元々あることを踏まえて、自分の貯金額なども勘案して、それでもカバーできなさそうな分だけ保険に入るようにすると、保険料負担が重くなってしまう事態を避けやすくなります。

社会保障制度でカバーできない支出もある

注意点として、健康保険や高額療養費の対象にならない費用もあります。以下のような費用が必要になる可能性も考慮しておきましょう。

  • 入院時の食事代、差額ベッド代(個室代)、パジャマや雑誌など自分で持ち込む物の購入代金
  • 病院の行き帰りに使う交通費
  • 先進医療を受けるためにかかった治療費

医療保険が必要な人

  • 貯蓄が少なく、今もし病気やケガに見舞われたら費用を捻出できない人
  • 病気やケガが原因で貯蓄が減ったら「保険に入っておけばよかった」と後悔しそうな人

医療保険に入る必要があるのは、貯蓄が少なく万が一の時に医療費を捻出するのが難しい方です。

医療保険が不要な人

  • 貯蓄に余裕があり、いざというときは自力で費用を捻出できる人
  • 病気やケガが原因で貯蓄が減っても「仕方がない」と割り切れる人

臨時でお金が必要になったときに、生活に支障をきたすことなくすぐに動かせるお金が充分ある方は、わざわざ保険料を支払って備えなくてもよいという考え方もあるかもしれません。

ただし、重大な疾病となってしまった場合には、収入がなくなるリスクや高額な医療費がかかる可能性があります。ご家族や近親者を安心させるためにも、誰にでも検討が必要なものと言えるでしょう。

万が一に備えていくらあれば良いのか?

緊急時に対応するための費用の目安として、手取りの3~6ヵ月分程度あると良いとされています。子どもが多い方や自営業の方などはもう少し余裕を見ておいたほうが安心です。

この金額を、通常の生活費や数年後に使う子どもの進学費用などとは別に確保できるようなら、医療保険は入らない、もしくは手厚い保障を外して最小限の加入に留めることを検討してみるとよいでしょう。

医療保険に入ることの4つのメリット

医療保険に入ることで得られるメリットには、以下のようなものがあります。

1.病気やケガに見舞われても貯蓄が減らない

医療保険に入っていれば、保険会社から受け取れる給付金を医療費にあてることができます。場合によっては自分の貯蓄を使わずに治療できるでしょう。

まとまった金額の貯蓄があっても子どもの進学費用や老後資金など、使い道や使用金額が決まっていて、それには手を付けたくないという方もいるでしょう。そんな場合にも、自分が負担する金額を抑えられる医療保険が役立ちます。

2.特定の疾病や先進医療への備えもできる

医療保険に加入していれば、さまざまな病気やケガでお金を受け取れます。また、女性疾病特約や先進医療特約などのオプションを使って、特定の場合だけ保障を手厚くすることも可能です。特に心配な病気がある方、治療に大金が必要な病気にしっかり備えておきたい方にも便利です。

3.病気やケガに対する不安を和らげる

万が一の時に役立つだけでなく、加入していることで不安を和らげるというのも保険の大きな役割です。「もし何かあったらまずい、どうしよう」と悩んでいた人でも、きちんと考えてリスクに備えれば「もし何かあったときはこの保険が使える」と前向きに考えられるでしょう。保険料で「安心を買う」イメージです。

4.税金の控除が受けられる

医療保険に支払う保険料は「生命保険料控除」の対象になります。これから新しく医療保険に加入する方なら、最大で、所得税で4万円、住民税で2万8千円まで控除を受けられます。控除とは、所得税や住民税を計算するときのもとになる「所得」から差し引くということです。つまり、控除を受けると課税対象の所得が減り、税金の負担を減らすことができます。

医療保険に入る際の3つの注意点

メリットだけではなく、入る前に確認しておきたい注意点もあります。

1.健康なら「保険料がもったいない」と感じる人もいる

医療保険は病気やケガのときに効果を発揮しますが、もしずっと健康なまま長年に渡って保険料を払い続けていたら「まだ1円も受け取っていないのに毎月支払ってばかりでもったいない」と思うかもしれません。

保険の元々の目的は、発生する可能性は低いけど、万が一起こった場合に自分だけでは負担しきれない大きな被害に対して備えることにあります。保険で元を取ることは難しく、「日々の安心を買っているのだからこれで問題ない」と捉えましょう。

2.医療保険ではカバーできない治療や入院もある

医療保険は「病院に行ったら必ず受け取れる」というものではありません。なかには、入院や手術や治療をしてもお金を受け取れない場合もあります。たとえば正常分娩による出産、美容整形、レーシック、保障開始から90日以内に発覚した悪性新生物(がん)などです。

本来お金を受け取れるはずの病気でも、支給される日数や金額に上限があって対象から外れてしまうことがあるので要注意です。通院治療に対応していない医療保険に加入していたために、通院で高額な費用がかかる抗がん剤治療や放射線治療、後遺症のリハビリなどに対応できないというケースもあります。

「こんなはずでは」とならないよう、どんなときに、何日目から、いつまで、いくら受け取れるのか、加入前によく確認しておきましょう。給付金を受け取れないケースや制限は、保険のパンフレットや契約のしおりなどに記載されているはずです。

3.健康状態によっては加入できないことも

医療保険は、加入の際に自分の健康状態などを保険会社に申告する必要があります(「告知」といいます)。告知の内容によっては、医療保険に加入したくても保険会社に断られる、もしくは加入できても通常の保険より保障内容が少なくなったり保険料が高くなったりする場合があります。

特に直近で入院や通院をしていた方や、身体上の危険を伴う職業に就いている方などは要注意です。

適切な保障範囲や内容を客観的にチェックして医療保険に加入を

保険に適切に加入するためにも、医療保険や社会保険について知り、自分の家計の状況などを振り返って「我が家の場合はどうなのか?」をよく考えましょう。困った場合には専門家に相談したり便利なツールを利用したりして、自分にとって適切な保障の範囲や内容を客観的にチェックすることもできます。

人生どこで何があるかわかりません。健康なうちに入っておけば、いざというときに安心です。医療保険は加入後、数十年に渡る長い付き合いになる場合もあります。最初にしっかりと検討しておくことが、将来の後悔を防ぐことに繋がります。

  • ※ 本記事は2023年9月1日時点の内容であり、将来の商品改定によっては内容が変更になる可能性がございます。
  • ※ 本記事は2021年8月30日にNTTドコモより掲載された記事を一部改変したものが含まれています。 掲載にあたっては、NTTドコモの転載条件を遵守しています。
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