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病気
2019.10.25

「医療保険」ってどんな制度?保険の種類や加入する際の注意点をチェック!

目次

医療保険は、大きく分けると「公的な医療保険」の保険制度と、「民間の医療保険」の2つになります。しかし、「それぞれにどのような違いがあるのか」「民間の医療保険にまで加入する必要はあるのか」など詳しいことは分からない、という人も多いかもしれません。

そこで今回は、「公的な医療保険制度」の概要と、「民間の医療保険」の種類などについてFP(ファイナンシャルプランナー)が解説します。「保険のことはよく知らない……」と苦手意識を持っている人は、ぜひチェックしてみてください。

1公的な医療保険制度とは?

公的な医療保険制度とは、「健康保険」や「国民健康保険」などのことで、社会保険のうちの一つです。日本では、すべての国民が加入することになっています。

公的な医療保険制度、種類は大きく分けて3つ

公的な医療保険は、大きく次の3つに分けることができます。

・被用者保険
・国民健康保険
・後期高齢者医療保険

それぞれについて、詳しく解説します。

【被用者保険】

「被用者保険」とは、勤務先で加入する公的な医療保険のことです。一般の会社員を対象とした「健康保険」や、公務員や船員などを対象とするものもあります。

また、「健康保険」には主に中小企業の被用者などを対象とした「全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)」と、主に大企業の被用者などを対象とした「組合管掌健康保険」があります。

保険料は被用者の給与・賞与によって決まり、原則として事業主と被用者の折半となっています。

種類 対象者
健康保険(協会けんぽ) 主に中小企業の会社員、その扶養家族
健康保険(組合管掌健康保険) 主に大企業の会社員、その扶養家族
共済組合 公務員、その扶養家族
船員保険 船員、その扶養家族

【国民健康保険】

「国民健康保険」は、都道府県・市区町村が運営する公的医療保険制度です。主に自営業者や農家の方、無職の方、その扶養家族が対象で、保険料は地域によって異なります。

【後期高齢者医療制度】

75歳になると、健康保険や国民健康保険の被保険者ではなくなり、「後期高齢者医療制度」の被保険者になります。

公的な医療保険制度にはこんな特徴が

私たちは病気になったりケガをしたりすると、当たり前のように病院に行って保険証を掲示し、治療を受けていますね。日本の医療保険制度は、非常に優れた特徴を持っています。

【国民皆保険制】

日本の医療保険制度の大きな特徴は「国民皆保険制」。これはすべての人が公的な医療保険に加入し、一人ひとりが保険料を出し合って助け合う制度です。しかし、世界には民間保険中心の国もあれば、無保険の国民を多く抱えている国もあります。

【フリーアクセス】

日本の医療保険制度のもう一つの特徴として、「フリーアクセス」が挙げられます。これは、「どこの病院のどの医師に診てもらうかは被保険者の自由」というもの。世界には、「登録した医療機関で最初に受診しなければならない」国などもあります。

【FPからのワンポイントアドバイス】

当たり前すぎて気付きにくいのですが、日本は「だれでも」「どこでも」「いつでも」保険医療を受けられる保険制度を持つ国なのです。

2公的な医療保険制度では、どのくらいの保障や給付がある?

公的な医療保険ではどのくらいの保障や給付が受けられるのか、確認してみましょう。

病院窓口での負担軽減

公的な医療保険では、日常生活での病気やケガについて、診療や投薬などの医療行為を受けることができます。

その際、年齢や所得に応じて窓口での自己負担額が軽減されます。

年齢 自己負担割合
健康保険
国民健康保険
小学校入学前 2割
小学校入学後70歳未満 3割
70歳以上75歳未満 2割(現役並み所得者3割)
後期高齢者医療制度 75歳以上 1割(現役並み所得者3割)

入院時の食事

原則として、「460円の自己負担額」を除いた「入院時食事療養費」が支給されます。

高額療養費制度

1ヵ月の医療費の支払い限度額を超えた場合は、超えた分が後で返金されます。

ただし、「同一月に同じ医療機関で診療を受けた場合」などの条件があります。また、「限度額」は70歳未満と70歳以上で異なります。例えば、70歳未満の自己負担限度額の計算は次のとおりです。

<70歳未満の自己負担限度額>
適用区分 自己負担限度額
年収約1,160万円〜 25万2,600円+(医療費-84万2,000円)×1%
年収約770万円〜約1,160万円 16万7,400円+(医療費-55万8,000円)×1%
年収約370万円〜約770万円 8万100円+(医療費-26万7,000円)×1%
〜年収約370万円 5万7,600円
住民税非課税者 3万5,400円

傷病手当金(被用者保険)

被用者保険には、「傷病手当金」があります。

被保険者(会社員)が、病気やケガが原因で会社を3日以上続けて休み、給料が支給されない場合に、4日目から最長1年6ヵ月間支給されるものです。

支給額は次のように計算されます。

1日あたりの支給額
=[支給開始日以前12ヵ月間の各月の標準報酬月額を平均した額]÷ 30日 × 2/3

3公的な保険では不十分、民間の保険でカバーを

ここまで紹介した「公的な医療保険制度」は、医療における全てのニーズに応えられるものではなく、例えば保険適用外の医療はカバーしていません。

そのため、公的医療保険制度で不足する分の医療費をまかなえるように、民間の医療保険に加入することが大切です。

例えば、がん治療の際に受けられる先進医療などは保険適用外ですが、これらの医療に対応している「民間の医療保険」に加入することで費用を補填することができます。

4民間の医療保険にはどんな種類がある?

民間の医療保険には、さまざまな種類と区分があり、自分に合った保険商品を選ぶことが大切です。ここでは、「どのような種類と区分があるのか」について詳しくみていきましょう。

【FPからのワンポイントアドバイス】

自分が満足できる医療を受けるために、民間の医療保険の種類や特徴を把握して最適なものに加入しましょう。

民間の医療保険は、期間や対象などによっていくつかの種類に分類できます。

期間の違い

医療保険は大きく分けると「終身保険」「定期保険」の2つがあります。

終身保険は、亡くなるまで保障が続くタイプで、定期保険は5年や10年、60歳や65歳までなど期間の定めがあるタイプです。定期保険は、期間ごとに契約の更新や新規の保険への加入が必要となります。

また、同年齢同条件で加入した場合の保険料は、終身保険よりも定期保険のほうが低い傾向です。

貯蓄性の違い

「掛け捨てタイプ」と「積み立てタイプ」があります。掛け捨てタイプは、解約時や満期の契約終了時に保険料が返ってきません。一方、積み立てタイプは解約時や満期の契約終了時に解約返戻金や満期保険金を受け取れます。

解約時期にもよりますが、積み立てタイプは貯蓄性が高くなる保険商品といえるでしょう。加入期間が長いほどに受け取れる金額が増えるため、貯蓄と保険を同時に満たしたい人には向いています。

ただし、同年齢同条件で加入した場合は積み立てタイプのほうが保険料は高くなりがちです。

保険の対象による違い

女性専用の医療保険など、保険の対象別による区分もあります。女性専用の医療保険の場合、女性特有の子宮筋腫や子宮がん、女性に多くみられる乳がんなどによる入院や手術に対応していることが特徴です。

病気によってリスクのある年齢が異なるため、年齢に応じて加入する保険を選ぶのも一つの方法です。

5民間医療保険の「特約」とは?

プラスαでつけられる保障のこと

通常の民間医療保険では、メインとなる基本的な保障のことを「主契約」といいます。それに対して「特約」とは、主契約にプラスαでつけられる保障のことです。

保険会社によってさまざまな特約が選択可能です。特約を付けることで保険料が上がりますが、基本的な保障に加えて別の保障を受けられるようになります。

そのため、自分の現在の健康状態や年齢を踏まえて、必要と思われる特約を検討することが大切です。ただし、主契約の医療保険を解約すれば、特約部分も自動的に消滅します。

「特約部分の保障」も重視するならば、医療保険とは別に主契約として加入することも考えた方がいいでしょう。

【FPからのワンポイントアドバイス】

例えば、主契約の医療保険に「がん保険特約」をつけている場合、医療保険を解約すればがん保険特約も消滅します。「親族にがんで亡くなった人が多いため、がんにだけは一生備えたい」といった場合は、特約としてつけるのではなく、主契約として「がん保険」への加入を検討するとよいでしょう。

では、具体的な特約について見ていきます。ここでは、一般的な特約とその保障内容を紹介します。

先進医療特約

先進医療とは、厚生労働大臣の認可を得た「高度な医療」のことで公的な医療保険が適用されません。また、民間の医療保険でも特約を付けなければ保障の対象とならないことが一般的です。

先進医療を受けたいと考えている方は、特約を付けておいたほうがいいでしょう。

がん診断一時金特約

がんと診断された際に保険金が支払われる特約です。がんと診断されたときにまとまった金額の「一時金」を受け取れます。がんは進行状態によっては生命に危険が及ぶため、早急な治療が必要となります。この特約をつけていれば、就労不能になった場合の生活費の補填や、がんの治療費に充当することが可能です。

三大疾病特約

がん、急性心筋梗塞、脳卒中といった三大疾病は、手術や治療費・入院費などで高額になる可能性が高い病気です。この特約をつけておくと、規定の条件を満たした際に一時金が支払われます。

女性疾病入院特約

女性特有の病気が原因で入院した際に、通常の給付金に上乗せして保険金が支払われます。

通院給付特約

入院時には医療保険から保険金が支払われますが、退院後も、その治療のために通院し費用が発生するケースがあるでしょう。通院給付特約とは、入院の原因となった病気やケガで通院する場合に保険金が支払われる特約です。

就業不能特約

病気やケガで働けなくなり、働けない期間が一定期間以上になった場合に給付金が支払われます。

主契約の医療保険は、基本的に入院給付金や手術給付金など「入院や手術による突然の出費に対する保障」がメインです。しかし、病気やケガによって経済的に苦しくなる原因は、このような突然の出費だけでなく、傷病による「収入の減少」もあります。

「就業不能特約」では毎月の給料のような形で給付金を受け取ることができるため、働けなくなった時の収入の減少にも備えることができます。

死亡保障特約

被保険者が亡くなった際に保険金が支払われます。

病気やケガに備えていても、死亡に備えていなければ、遺された家族に大きな負担がかかりかねません。そのため、入院や診断に関する保障だけではなく、死亡保障の特約を付けるか、別途生命保険にも加入することを検討しましょう。

6民間の医療保険を検討する前にチェック

民間の医療保険には、公的な医療保険制度にはない充実した保障があります。しかし、あれもこれもと加入していては保険料がかさみ、家計を圧迫しかねません。

「自分に本当に必要な保険」を見極めるためにも、まずは公的な医療保険や会社の福利厚生でカバーできる範囲をしっかり把握することが大切です。

まずは公的な医療保険制度の確認

公的医療保険制度には、医療費が一定額を超えた際に限度額までの支払いで済む高額療養費制度があります。そのため、例えば十分に貯蓄があり、入院時や働けなくなったときも生活に困らない状態であれば、民間の医療保険の必要性は低くなるかもしれません。

逆に、「高額療養費制度を利用しても経済的負担が大きい」と感じる場合は、それを補填できるような民間の医療保険へ加入も視野に入れることが大切です。

勤務先の福利厚生の確認も忘れずに

勤務先が独自の福利厚生を導入している場合など、民間の医療保険に近い保障を受けられるケースもあります。会社によって福利厚生の内容が異なるため、「どのような場合にどういった保障を受けられるのか」については再度確認しておきましょう。

福利厚生だけでは不十分と感じる場合は、やはり民間の医療保険への加入を検討すべきでしょう。

【FPからのワンポイントアドバイス】

公的な医療保険制度や福利厚生での「不足分を補う」イメージで、民間の医療保険を選ぶとよいでしょう。

7民間の医療保険を選ぶ時のポイント

公的な医療保険制度での不足分が分かったら、民間の医療保険を検討しましょう。しかし、民間の医療保険には多くの種類があるため、どう選べばよいか分からない人もいるでしょう。

そこで、民間の医療保険を選ぶ際に着目すべきポイントについて解説します。

家計に無理のない保険料か

病気やケガで入院したときのリスクを抑えたいとしても、家計に大きな負担となる保険料の商品は選ばないことも大切です。

現在の家計の状況で保険料を何とか支払えても、勤務先の都合や転職によって収入が減ると、解約せざるを得なくなる可能性があります。そして、そのときの年齢や健康状態によっては、希望通りの保険に加入できない可能性があります。

家計の状況や今後のライフプランを踏まえて、無理のない保険料の商品を選びましょう。

現在加入している医療保険と被る保障がないか

現在の医療保険の加入状況と解約時期に注目しましょう。すでに入院時や診断時に一時金を受け取れる医療保険に加入している場合、同じタイプの医療保険は不要です。

心配性の方は、とにかく多くの医療保険に加入したほうがいいと思い、結果的に無駄な保険料を払い続けてしまう恐れがあります。また解約返戻金がある保険の場合は、返戻金を一時金の代わりとして活用できます。

このように、現在加入している保険で十分にまかなえる場合もあるため、加入状況や解約時期を踏まえて、新たに医療保険に加入するかどうか考えることが大切です。

自分の健康状態に合った保障があるか

民間の医療保険は商品によってカバーできる病気が異なるため、自分に合っているかどうか十分に確認が必要です。

例えばがんなど、家族がかかったことのある特定の病気に自分も罹患することが心配ということならば、その病気に対応した医療保険を選び、必要に応じて特約を付けてもよいでしょう。

8保険選びに迷ったら、手軽なものを選ぶのも一つの手

民間の医療保険を検討しているものの、結局のところ自分に合う保険が分からず、内容も複雑で難しいこともあり、決めかねている方もいるかもしれません。

そんな方はまずは、保険料が安く最低限の保障を受けられる保険商品に加入してみてはいかがでしょうか。

例えばドコモ AIほけんの「医療保険」は、30歳から34歳の人が基本プランの補償のみをつける場合、月々330円の保険料で加入できます。「保険料が数千円になると家計が厳しい」という方も、月々330円であれば気軽に加入できる金額ではないでしょうか。

なおケガによる入院や手術に関しては、ドコモ AIほけんの「ケガの保険」での補償となります。ケガにも備えたい場合は、併せて検討してみてもいいでしょう。

9ドコモ AIほけんの「医療保険」ならスマホから簡単申し込み!

ドコモ AIほけんの「医療保険」は、スマホで簡単に見積もりが可能です。窓口に足を運ぶ必要もなく、難しい手続きも不要です。シンプルに検討できる医療保険なので、忙しい人でも検討しやすいのではないでしょうか。

またドコモ AIほけんの「医療保険」は手軽なだけではなく、補償内容も充実。「基本プラン」として入院日額が2,500円から1万円まで、4段階から選べます。

基本プラン(主契約)
・2,500円
・5,000円
・7,500円
・1万円
(4段階から選択)

さらに、「総合先進医療特約」や「三大疾病特約」などの補償オプション(特約)も自由に追加できます。

補償オプション(特約)
・総合先進医療特約
・三大疾病特約
・女性特約

申し込み手続きは簡単ながら、自分合った補償内容にカスタマイズできるのが特徴です。

10公的な保険と民間の保険をうまく組み合わせて

医療保険には大きく分けて「公的な医療保険」と「民間の医療保険」がある、ということが理解できたでしょうか。

公的な医療保険だけでもある程度の保障は受けられますが、万が一の時の医療費負担が不安な方は、民間の医療保険への加入を考えましょう。ただし、加入の際はよく検討することが大切です。

ドコモ AIほけんの「医療保険」なら、月々の保険料がお手頃で申し込みも簡単。またオプション(特約)や一時金の設定など、その人に合った補償の組み合わせも可能です。保険選びで迷っている方は、一度検討してみてはいかがでしょうか。

※本記事は2021年3月8日時点の内容であり、将来の商品改定等によっては内容が変更になる可能性がございます。

文・松岡紀史(ファイナンシャル・プランナー、ライツワードFP事務所

筑波大学経営・政策科学研究科でファイナンスを学ぶ。20代の時1年間滞在したオーストラリアで、収入は少ないながら楽しく暮らす現地の人の生活に感銘を受け、日本にも同様の生活スタイルを広めたいという想いから、 帰国後AFPを取得しライツワードFP事務所を設立。家計改善と生活の質の両立を目指し、無理のない節約やお金のかからない趣味の提案などを行っている。

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