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ネットトラブル
2021.05.26

フリマアプリでよくあるトラブルと5つの回避策 万が一の相談先は?

目次

スマホひとつで誰でも簡単に売買が楽しめるフリマアプリは、近年TV番組や雑誌で取り上げられることも多く、利用者が急増しています。便利でお得な一方、なかにはトラブルに巻き込まれてしまうケースも……。トラブルの種類や回避策をご紹介します。

1フリマアプリとは?

フリマアプリは、フリーマーケットのように「売りたい人」と「買いたい人」をアプリ上でマッチングするオンラインサービスです。具体的には、メルカリ、ラクマ、PayPayフリマなどのサービスがあります。

売る側は「自分にとって不要なものを売ってお小遣い稼ぎができる」、買う側は「店頭であまり出回っていないものや手ごろな価格のものが手に入る」など、双方にメリットがあるため近年人気を集めています。

フリマアプリの取引の流れ

フリマアプリで売買するときの基本的な流れは以下のとおりです。

1.【売る人】出品する(商品の写真や説明文をアプリにアップロードする)
2.【買う人】出品された商品の中から選んで購入する
3.【買う人】フリマアプリの事務局にお金を支払う
4.【売る人】支払い完了通知が届いたら商品を発送する
5.【買う人】商品受取後、アプリ上で出品者を評価する
6.【売る人】購入者を評価する
7.【売る人】売上金を受け取る(フリマアプリ上で振込手続きをして出金)

アプリに自分の情報を登録しておくことで、取引ごとに売り手と買い手のどちらにもなれます。

フリマアプリで発生しているトラブルの状況

フリマアプリの広まりとともに、トラブルも増加しています。消費者庁が2020年3月に発表した資料によると、2018年度(4,491件)の相談件数は2012年度(173件)の26倍近く増加しています。

  • (出典:消費者庁)

国民生活センターが公表している別資料によると、フリマアプリの相談者の6割以上が女性、年代は20代~40代が多数を占めています。

  • (出典:独立行政法人国民生活センター)

フリマアプリでは、未成年は保護者の同意が必要だったり原則利用不可だったりすることが多いのですが、必ずしも利用者登録時に年齢確認のための措置がとられているわけではないため、「20歳未満」でもトラブルに巻き込まれている方もいます。

ちなみに、相談件数が特に多かった商品は「被服品(服、バッグ等)」と「教養娯楽品(腕時計、ゲーム機・ソフト、スマートフォン・携帯電話等)」でした。金額としては「1万円未満」が約4割、「1万円から5万円」も約4割となっています。

2フリマアプリで起こるトラブルの種類は?

フリマアプリで起こるトラブルには、たとえば以下のようなものがあります。

<売る側>
・商品代金が支払われない
・執拗に値下げ交渉をされて不快になった
・商品が届かないと苦情を言われ、返金を迫られた

<買う側>
・購入した商品が届かない
・届いた商品が壊れていた
・偽物や粗悪品が届いた

<共通>
・フリマアプリで禁止されている取引を持ち掛けられた
・取引相手からメッセージの返信がなく連絡が取れない

3フリマアプリで起きたトラブルの相談事例

国民生活センターや消費生活センターに寄せられた、実際の相談事例を見てみましょう。

売る側がトラブルに巻き込まれたケース

フリマアプリで出品したブランドバッグを購入者に送ったところ、購入者から「バッグを査定に出したが、あまり値がつかなかった」と連絡があり、返品を希望された。古い型の商品だが欲しい人もいるだろうと思って出品しただけなので「返品は受けない」と伝えると、「値がつかないのは偽物だからだろう。お金を受け取れないようにしてやる」 等と返事が来た後、連絡が途絶えた。購入者からの評価もされず、商品代金も支払われない。(2017年12月受付、相談者・契約当事者:30歳代、女性、神奈川県)

買う側がトラブルに巻き込まれたケース

フリマアプリでスニーカーを購入した。出品者から「今日中にお金が必要なので、直接自分の銀行口座に代金を振り込んでほしい」と言われた。「信用できないし、フリマアプリを通してでは駄目なのか」と聞いたところ、「今日は土曜日なので月曜日にしか入金を確認できない。プリペイド型電子マネーを購入し、その番号を教えてもらう方法でもよい」とまで言われた。不審には思ったが、どうしてもスニーカーが欲しかったので、出品者の氏名と住所を確認した上で、銀行口座に代金を振り込むことにした。出品者は「月曜日に入金確認後、商品を発送する」と言っていた。しかし、月曜日になり「入金を確認したか」と尋ねても「夕方確認する」と返信があったきり連絡がなく、商品も届かない。(2017年12月受付、相談者・契約当事者:20歳代、男性、栃木県)

4フリマアプリのトラブルを避ける5つの対策

誰しもがトラブルは避けたいもの。フリマアプリでトラブルを避ける5つの対策を紹介します。

1.トラブルは当事者間で解決することを事前に理解する

フリマアプリでは、「売りたい人」と「買いたい人」が直接メッセージのやり取りをして取引を成立させます。フリマアプリの運営会社はあくまで「場」を提供する存在のため、基本的には個人間の取引になります。トラブルに発展した場合は当事者同士の話し合いで解決することになっています。

そうしたリスクがあることを知ったうえで利用し、自分が取引する相手が本当に信頼できる人なのか、相手のプロフィールや評価などをよく確認しましょう。

2.少しでも気になることがあれば購入前に確認する

「思っていた商品と違うものが届いた」といったトラブルを防ぐため、購入する前に必ず商品説明をしっかりと読み、写真もチェックしましょう。わからないことがあれば、相手にメッセージを送って質問することも大事です。

自分が出品者となる場合、相手が誤認しないように、例えば「この部分に傷があります」など文章と写真で商品を手に取らなくてもわかるように説明することが大切です。購入希望者から質問が来たら、正直にわかりやすく回答しましょう。

商品だけでなく発送方法や送料なども、ミスや誤認がないよう取引前によく確認しておきたいポイントです。

3.ルールやマナーを守る

どのフリマアプリにも、買う側も売る側もお互いに気持ちよく取引できるようにするためのルールが設定されています。「知らなかった」では済まされません。事前に規約や取引ガイドに目を通しましょう。

たとえば、メルカリでは以下のような行為が禁止されています。

・売る側が商品到着前に受取評価を促すこと
・買う側が支払い前に発送を促すこと
・相手の銀行口座への直接振込など、アプリ側が用意している方法以外での決済
・手元にない商品を予約や取り寄せで販売すること
・SNSのアカウントや住所・メールアドレス等の記載  など

禁止まではいかなくても、トラブルにつながるため避けるべきとされている行為もあります。

・取引中に自己都合でキャンセルすること
・大幅な値下げ要求や「○○円で即決します」など買う側による価格指定
・「コメントなし購入禁止」「プロフィール必読」のような独自ルールの設定  など

ルールやマナーを守る取引を心がけましょう。

4.禁止されている行為を求められたら取引をやめる

もしも禁止行為をもちかけられたら、はっきりと断りましょう。

「お金になるから」「欲しかったものが手に入るから」と相手に言われるがまま従ってしまうと、お金や商品が受け取れない事態に遭遇する可能性があります。

フリマアプリでは「相手を評価する=取引完了」が基本です。商品が届いていない状態や別のものが届いた状態で受取評価をすると、トラブルが起こっても運営会社からのサポートが受けられなくなるため特に要注意です。

5.未成年が利用する場合は、親が管理・監督する

未成年がフリマアプリで酒類やたばこを買っていた、家のものを勝手に売っていた、禁止行為に応じていたなど、子どもが利用することでトラブルになるケースも実際に発生しています。子どもに利用させる場合は、事前に禁止行為やマナーについて教えたうえで、適切に管理・監督しましょう。

5フリマアプリでトラブルに遭遇した場合の3つの対処法

トラブルに発展してしまった場合の対処法を3つご紹介します。

1.フリマアプリ運営会社に連絡する

フリマアプリは取引の相手方ではありませんが、トラブルになった場合には相手への連絡や取引状況の確認など、困っている人のサポートをしてくれる場合があります。悪質な出品者や購入者を報告できるしくみも備えているアプリも多いです。

「取引相手との話し合いがうまくいかない」「そもそも連絡が取れない」といった場合、アプリのサポート窓口などに連絡してどんな手段が取れるか問い合わせてみましょう。

2.公的機関に助けを求める

「フリマアプリのサポートを受けられない」「サポートを受けても解決できない」という場合、さらに別の機関に頼って解決を図ります。消費者ホットライン(電話番号:188)や自治体の消費生活センター、法テラスなどの公的機関が相談を受け付けています。

3.サポートサービスを利用する

近年は、ネットに潜む様々なトラブルに遭遇した場合にサポートを受けられるサービスも登場しています。

例えばドコモの「ネットトラブルあんしんサポート」では、フリマアプリやSNSでのトラブル、オンライン詐欺、キャッシュレスの不正決済など、インターネットに関連したさまざまなトラブルが起きた際に電話での相談が可能です。月額550円(税込)で初回31日間は無料でお試しができます。

事前加入しておけば、万が一自分や家族が巻き込まれたときに困らずに済むので安心です。こうしたサービスに加入するのもひとつの方法でしょう。

6「もしも」の時に頼れる相談先を知っておこう

フリマアプリを使う機会が多い方も、使うことに不安があって怖い方も、事前の予測と対策をすることで、トラブルを回避できることがほとんどです。

フリマアプリは個人間のやりとりがメインのため、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。そんな「もしも」の場合に頼れる相談先を知っておくことで、安心してフリマアプリを利用することができるでしょう。

文・馬場愛梨(ばばえりFP事務所 代表)

関西学院大学商学部卒業後、銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。AFP資格保有。

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