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ネットトラブル
2021.05.26

SNSのトラブル増加中!事例とともに身を守る5つの方法を紹介

目次

新しいコミュニケーションツールとしてSNSの利便性が高まる一方、トラブルも増加しています。実際にどのようなトラブルが起こっているのか、そしてトラブルに直面した場合の対処法について紹介します。

1SNSトラブルの現状は?どのようなトラブルが起こっている?

SNSユーザーからの誹謗中傷で、芸能人が自ら命を絶ってしまった痛ましい事件は記憶に新しいでしょう。SNSに心無い言葉が投稿され、追い込まれてしまったことが原因で起きた事件です。これだけでなく、他にも様々なケースでトラブルが起こっています。

SNSの利用状況

インターネットの普及に伴い、SNSの利用状況も増加傾向にあります。総務省が公表している「通信利用動向調査」によれば、2019年には全体の69%もの人が利用しています。最も利用の多い年代は20~29歳で、87.1%と9割近くが利用しています。

  • (画像=著者作成)

SNSをきっかけとしたトラブルが多い年代は?

消費者庁が公表している「令和2年版 消費者白書」によれば、SNSが何らかの形で関連している消費生活相談件数は2015年以降年々増加しており、相談件数の割合が多いのは20歳代であることがわかります。

SNSによるトラブル

その他、多く挙げられているSNS上のトラブルは次のようなものがあります。

・いじめ
・なりすまし
・誹謗中傷
・個人情報の流出
・詐欺などの犯罪につながる
・ストーカーや空き巣被害

2SNSによるトラブル事例

SNSは誰でも手軽に投稿できるだけに、いつ自分が被害者になるとも限りません。反対に加害者になってしまうこともあります。どのようなトラブルが起こっているのか、具体事例と対策を紹介します。

被害者になったケース

・SNS経由のチケット転売による詐欺被害

<事例>
自分が応援するアーティストのライブに行こうと思ったけれど、チケットが完売。何としても行きたい、多少高くついてもチケットを買いたいと思い、ネットを検索していたところ、「チケット譲ります」の投稿がありました。「支払いが早い人優先!」の文字に踊らされ、慌てて代金を入金。しかし、待てど暮らせどチケットは届かず……売り手のアカウントもすでになく、その時に初めて騙されたことに気づきました。

<対策>
SNS経由での取引では、SNSの運営側がサイト内で発生したトラブルについては責任を負わないとしていることが多く、解決が困難なケースも多いです。必ず公式のチケット販売ルートで購入しましょう。

・投稿から個人が特定されたことによる被害

<事例>
SNSでお気に入りのお店を投稿。位置情報はオフで投稿したのに、後日誰かに後をつけられていることに気づきます。投稿した写真に写っていた背景から、生活範囲が特定されてしまっていたのです。

<対策>
位置情報を追加していないから大丈夫と思っていても、写り込んだ建物などで簡単に居場所を特定できてしまいます。投稿は非公開設定にして、特定の人とだけ共有する等の危機管理をしましょう。

加害者になってしまったケース

・悪ふざけなどの不適切な投稿

<事例>
SNS映えをはかり、線路に立ち入ったところを写真で撮影。そのままSNSにアップしたところ、警察に通報され、鉄道営業法違反等の罪で家庭裁判所に送致されてしまいました。

<対策>
見る人に喜んでほしい、すごいと思ってほしいという軽い気持ちでした投稿であっても、犯罪は犯罪です。加えて、SNS上での炎上により多くの人から非難される、また自分の名前や顔写真が流出するリスクもあります。投稿する前に、自分の行動を振り返りましょう。

・SNS等での誹謗中傷による慰謝料請求

<事例>
有名人の悪口を匿名で投稿したら、同調する投稿や根拠のない悪口などがネットに広まりました。自分が発信者だと判明したことから、虚偽の投稿内容により名誉を傷つけられたとして、慰謝料などを求める訴訟(裁判)を起こされてしまいました。

<対策>
匿名だから大丈夫と思っても、IPアドレス開示請求や契約者情報開示請求で身元は判明します。リアルの場で知らない人の悪口を言わないのに、SNSだと急に悪口を発信してしまったり、普段やらないことをやったりしてしまうのは手軽さからかもしれません。

自分ではちょっとした悪ふざけのつもりで投稿した悪意ある発言で、訴えられる可能性もあります。SNSでの発信は世界中につながることを意識し、記名・匿名にかかわらず責任を持った発言をしましょう。

トラブルの解決に多額の費用がかかることも

もしSNS上でトラブルに遭ってしまったときには、どのような対応を取ればよいのでしょうか。また、対処するにあたって、どれくらいの費用が掛かるのでしょうか。

たとえば誹謗中傷を受けた場合、弁護士に仲裁を依頼することとなります。

弁護士への依頼内容は大きく3つ、①投稿者の特定、②誹謗中傷のSNS投稿の削除依頼、③損害賠償(慰謝料)請求です。

弁護士費用は弁護士事務所や依頼内容によって異なりますが、着手金や報酬金などが掛かります。①〜③の各プロセスにおいて、着手金が5万円~10万円、報酬金が15万円〜20万円程度掛かるとすると、約100万円は掛かると思ったほうがいいでしょう。

3SNSトラブルから身を守るためにできる5つの対策

1.SNSのプライバシー設定

・Facebook、Instagram、Twitter:投稿の公開範囲を制限する

プライベートな情報を特定されかねないような情報は、公開範囲を制限して投稿しましょう。

Facebookでは、投稿日時の横の“地球儀マーク”をクリックすると「公開」「友達」などを選択できます。「公開」では相手をブロックしていない限り、自分の知り合い以外、誰でもみることができます。

InstagramやTwitterでは、自分のアカウントを非公開化(鍵をかける)することによって、自分が承認したアカウントのみに閲覧制限を掛けることができます。

・LINE:友だち自動追加をオフにする

LINEでは、端末の連絡先に登録されている相手を自動的に友だち登録する機能があります。便利な反面、仕事関係で連絡先を登録しただけで、プライベートでの繋がりを避けたい相手でも友だち登録されてしまうことがあります。

プライベートな情報を覗かれるリスクを避けるためにも、「ホーム→設定→友だち→『友だちへの追加を許可』をオフ」で自動登録を解除しましょう。

2.SNSの線引きを決めて守る、断る

SNSでは、関係性は深くないけれど、付き合いの都合で良くも悪くも交流が広くなりやすいもの。知られたくない人に私生活の様子が漏れてしまったり、内容によっては関係性の薄い人からの誹謗中傷が出てきたりするケースもあります。

交流を断れずにつながりをもってしまったなら、たとえば料理の写真など他愛もない内容に留めるなど、投稿内容を自分で線引きしていきましょう。

あるいは、始めからつながりを断ることも大切です。SNSのつながりは、実際に会った人だけとつながるというルールを決めて、それ以外の人はお断りするのも自分の身を守るために必要なことでしょう。

3.投稿前に冷静に内容を確認する

自分の投稿記事を上げる前に、一度チェックしてみましょう。Facebookなら、たとえば公開範囲を「自分のみ」にして読んでみます。自分以外の誰も読んでいない状態なので迷惑をかけることも被ることもありません。個人情報が特定されるものではないか、不適切な内容ではないか、客観的に見てみることが大切です。

4.怪しい投稿やアカウントに反応しない

有名な企業や行政機関をかたるSNSアカウントからメッセージを受け取り、添付されたファイルやサイトに誘導された結果、ウィルスに感染してしまったというケースも。

このようなメッセージは、有名企業の名前を少しもじられているなど、よく見ると違和感があります。開く前に、怪しい部分が無いか一呼吸置きましょう。検索すれば同じような状況に遭遇した人の情報が出てきて、詐欺だとわかることもあります。

また最近では、TwitterやInstagramのアカウントをフォロー、拡散することで「抽選100名に100万円プレゼント」といったキャンペーンを著名人が実施するケースも目立ちます。

これ自体に何も問題はありませんが、著名人を装った偽のアカウントを作成し、個人情報や金銭を奪おうとする事例も発生しています。著名人の場合は認定バッジが付いているケースが多いので、安易に飛びつかず、本物か確認しましょう。

5.SNSと連携しているアプリの確認とこまめなログアウト

ネットで買い物をするときなど、ひとつのSNSアカウントから買い物サイトへと情報を引き継げば、必要な情報が自動入力されるような機能もあります。便利な反面、情報漏洩のリスクもあります。

どのSNSがどのサイトと連携しているのか確認し、連携された後もこまめにログアウトし、情報が洩れないよう気を付けましょう。

4自分で防衛すること

SNS上では、いつ自分が被害者になり加害者になるか分かりません。どうしたらよいか分からない時には慌てて行動せず、まず周囲に相談するなどして客観的な視点を入れることが大切です。

ドコモの「ネットトラブルあんしんサポート」に加入しておけば、ネット上でトラブルに巻き込まれた時に、すぐに専用の電話窓口に相談できます。場合によっては消費生活アドバイザーなど有資格者による情報提供を受けることも可能です。

もしもの場合に備えて、ぜひ加入を検討してみてください。

文・高野具子

My Money Coach代表 ファイナンシャル・プランナー
ウェディングから保険、そしてファイナンシャル・プランナー(FP)へと人生の節目と保険、お金のプランニングに従事。保険ショップ時代は1,000件の顧客をコンサルティング。独立開業後、とくにiDeCoの導入・保険の見直しを得意とする。「出会ったすべての働く女性の心と懐を豊かに!ともに歩むマネーコーチ」として日々活動中。特に自身の経験に基いたコンサルティングは30代40代の女性に「話しやすく何でも相談でき安心できる」と定評あり。

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