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家計・暮らし
2022.03.28

ふるさと納税のメリット、デメリットとは?改めて仕組みや注意点も解説

目次

納税するだけで全国各地の特産品がもらえる「ふるさと納税」の知名度がここ数年で大きく上昇しました。2008年度の制度スタート時から納税額は約82.6倍、年率40%超のペースで上昇していることからもその人気がうかがえます。

始めてみたいとは思うものの、進め方や手続き面、税金面など、新しいことを始める上で何かと気になる点は付きものですよね。そこで、「ふるさと納税は気になるけれど、メリット・デメリットをしっかり理解した上で始めたい」と考える方に向けて、ふるさと納税の情報を網羅的にまとめました。

出典:総務省 ふるさと納税に関する現況調査結果(令和3年度実施)

1ふるさと納税の仕組みを知ろう

  • (画像=明仁 平川/ stock.adobe.com)

そもそもふるさと納税って何?

ふるさと納税は地方への寄付を促す制度として2008年度に始まりました。任意の自治体に寄付を行うと、納税額から2,000円を引いた額が所得税・住民税から差し引かれ、寄付した自治体が提供する返礼品がもらえる制度です。

名称に「ふるさと」とありますが、自分の生まれ故郷に限らず、どの自治体にでも寄付をすることができます。自分が応援したい自治体や欲しい返礼品がある自治体に変更することができる制度です。

ふるさと納税の流れや手続きは?

ふるさと納税の大まかな流れは以下の通りです。手続きはふるさと納税を行う自治体によって異なりますが、民間企業が提供するポータルサイトを利用することで簡単に行うことができます。

ふるさと納税 手続きの流れ
(1)ふるさと納税先の自治体を選ぶ
(2)ふるさと納税をする
(3)確定申告をする(確定申告不要のワンストップ特例あり)
(4)ふるさと納税を行った年の所得税から控除
(5) ふるさと納税を行った翌年の住民税から控除

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2ふるさと納税のメリット

ふるさと納税には以下のようなメリットがあります。

経済的なメリット 社会的なメリット
・ 税金が控除される
返礼品がもらえる
応援する地域を選べる
・ 寄付金の使い道を指定できる

税金が控除される

税金が控除される点がふるさと納税最初のメリットです。ふるさと納税を行うと、以下の金額だけ納める税金が減ります。

【ふるさと納税による税金の控除額】
ふるさと納税額-2,000円
※上限あり

例えば3万円のふるさと納税を行うと、2.8万円が所得税と住民税から控除されます。この税金の控除と、次に紹介する「返礼品」がふるさと納税の魅力を理解する上で大切なポイントです。

返礼品がもらえる

返礼品(寄付のお礼)がもらえることもふるさと納税のメリットです。

ふるさと納税では各自治体に寄付を行いますが、その自治体からの返礼品が慣例になっています。この返礼品こそが、ふるさと納税の人気を支える大きな理由だといえるでしょう。

先ほど3万円のふるさと納税で2.8万円の控除を受けられるとお伝えした際、「2,000円の赤字では?」と思った方も多いでしょう。たしかに額面上の収支だけを考えると赤字ですが、2,000円以上の返礼品を受け取った場合はどうでしょうか?2,000円の負担で2,000円以上の返礼品をもらえるならトータル的にはお得です。

事実、ふるさと納税を仲介するポータルサイトでは到底2,000円では買えないような返礼品を目にします。一部の自治体で過剰な返礼品が問題になりましたが、そういった例外を除いても魅力的な返礼品が期待できます。

- Point -

ふるさと納税は「2,000円で2,000円以上の返礼品が期待できる」制度です。

応援する地域を選べる

好きな地域をお金で応援できる点も、ふるさと納税の大きなメリットです。

私たちは通常、所得税を国に、住民税を住んでいる地域に支払っていますが、ふるさと納税は、任意の地域に再分配する仕組みを持っています。

例えば、「今は都内在住だけど、自分の生まれ故郷を応援したい」という気持ちを持つ人も多いでしょう。生まれ故郷の自治体がふるさと納税を実施していれば、ふるさと納税を介して応援することができるのです。

寄付金の使い道を指定できる

地域だけでなく使い道を選べる点もふるさと納税の魅力です。

私たちが納める税金の多くは、使い道が限定されていない「普通税」です。使い道が特定されている「目的税」も一部ありますが、所得税や法人税など、主要な税金の多くは普通税となっています。

ふるさと納税の場合、各自治体が使い道を明示して寄付を募っています。主なものを以下にまとめました。

【ふるさと納税 寄付の使い道の例】
・ 災害支援・復興
・ 子ども・子育て
・ スポーツ・文化支援 など

以上のように、地域や使い道を指定できることもふるさと納税のメリットです。経済的なメリットも大切ですが、社会的なメリットからふるさと納税を考えてみてはいかがでしょうか。

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3ふるさと納税のデメリット

メリットだけではなく、デメリットもしっかり理解しておきましょう。ふるさと納税のデメリットは主に以下の3つです。

・ 控除限度額がある
・ 一部の人は確定申告が必要な場合もある
・ 応援したい地域に欲しい返礼品があるとは限らない

それぞれ分かりやすく解説します。

控除限度額がある

ふるさと納税の控除額には上限があり、自分が納める税金(所得税、住民税)以上の控除は受けられません。

総務省が2,000円を除き、寄付の全額が控除されるふるさと納税額の年間上限について、大まかな目安を公開しているため一部ご紹介します。

【寄付の全額が控除されるふるさと納税額の年間上限(目安)】
家族構成
給与収入 独身または共働き 夫婦
(配偶者の収入0)
共働き+子1人
(高校生)
300万円 2.8万円 1.9万円 1.9万円
400万円 4.2万円 3.3万円 3.3万円
500万円 6.1万円 4.9万円 4.9万円
600万円 7.7万円 6.9万円 6.9万円
700万円 10.8万円 8.6万円 8.6万円

出典:総務省 全額控除されるふるさと納税額(年間上限)の目安 

- Point -

控除の限度額を超えてふるさと納税を行うこともできますが、その場合は控除を受けられないため注意しましょう。

一部の人は確定申告が必要な場合もある

通常、ふるさと納税は「ワンストップ特例」を利用することで確定申告は不要になります。

ワンストップ特例は主に確定申告をしない給与所得者を対象としています。以下の条件に合致する場合、ふるさと納税後に自治体から届く郵送物に氏名等を記載して返送するだけで手続きは完了します。

【ワンストップ特例の適用条件】
・ 寄付先が5団体以下
・ 翌年1月10日までの申請書類を提出する
・ 確定申告をしない

一方、元々確定申告が必要な自営業者はワンストップ特例の活用はできません。会社員でも給与の年間収入が2,000万円を超える人や住宅ローン控除の手続き等で確定申告を行う方は利用できないため注意が必要です。確定申告を行う際、ふるさと納税額も合わせて記載しましょう。

応援したい地域に欲しい返礼品があるとは限らない

返礼品はあくまで自治体が任意に用意するもので、すべての自治体が豊富な返礼品を用意できるわけではありません。特に2019年6月以降、返礼品は返礼割合3割以下の地場産品に限られました。応援したい地域と返礼品が両立しないことも十分考えられます。

地域の応援と返礼品、どちらを優先したいのか慎重に考え判断しましょう。

4ふるさと納税を利用する際の注意点

返礼品と実質負担2,000円の差額がお得になる制度で節税ではない

ふるさと納税はあくまで寄付です。節税策として紹介されることも多いですが、本来納める税金がふるさと納税に置き換わるだけで、実質的な税負担は減らないため注意しましょう。

- Point -

ただし、ふるさと納税の返礼品としてお米やお肉、トイレットペーパー等といった生活必需品をもらうことで、本来の出費を抑えることに繋がります。固定費削減につながるお得な制度といえるでしょう。

限度額を超えた場合は自己負担

上述しましたが、ふるさと納税による税額の控除には上限があります。上限を超えて寄付を行うこともできますが、税金の控除は受けられないため注意しましょう。

もともと非課税の人には税制面でのメリットはない

もともと納めるべき税金がない方はふるさと納税を行っても税金の控除は受けられません。収入がない方のほか、「住宅ローン控除」などの減税制度の利用で納税額がない方も該当します。

ふるさと納税で税金の控除を受けたい場合、自分が対象になるか事前に確認しておきましょう。「よく分わからない」という場合にはお金の専門家に相談するのもひとつの手です。

「FP(ファイナンシャルプランナー)」はお金の身近な専門家で、例えばドコモの「暮らしとお金の相談サービス」ならFPに無料で相談できます。

そもそもふるさと納税に興味を持つ方は「詳しいことはわからないけど金銭面でメリットがありそう」とお金の情報に対してアンテナが立ち、お金の感度が高いはずです。FPはふるさと納税以外にもお金の話について幅広い知識を持っているため、日頃気になっている悩みを相談してみるのもいいでしょう。

5お金の相談ってちょっと不安という方も心配は不要

「そもそもFPになにを相談できるのか分からない」と感じている方も多いでしょう。ここではFPがどのようなサービスを提供しているのか解説します。

家計診断:家計の問題点を洗い出し、上手に貯蓄する解決策を提示

家計が抱える問題点・改善点を明らかにするサービスです。貯蓄を行うには支出を収入以下に抑える必要がありますが、なかなかうまくいかないという方は多いでしょう。

「毎月の家計収支がぎりぎりで貯蓄ができない」というとき、FPの家計診断を受けるといいでしょう。

ライフプラン:シミュレーションを通じて将来を見据えた資金面でのアドバイス

住宅の購入など将来想定されるライフイベントを踏まえ、必要な資金額を見える化し、保険、資産運用方法などの対応策を提示してもらえるサービスです。

例えば日本FP協会によると、主なライフイベントでは以下のようなお金がかかります。

【主なライフイベントと費用の目安】
・ 結婚費用:467万円
・ 教育資金:1,049万円
・ 住宅購入費:3,340万円
・ 老後の生活費:26万円/月

出典:日本FP協会 主なライフイベントにかかる費用の目安

これらの費用は決して少ない金額ではありません。前もって準備しておきたいところですが、どのように備えればよいかわからない方もいるでしょう。その場合、FPへの相談が効果的です。

お金の悩みは「暮らしとお金の相談サービス」で無料相談を

保険:加入している保険が適切か、保障が十分かを判断してもらえる

人生のリスクに備えられる保険の相談ができるサービスです。

事故や病気などの思わぬトラブルが起こると計画していたライフプランの実現が難しくなります。保険はそういった想定外のリスクに備える金融商品です。

どのような保険に加入すべきか、また現在加入している保険が本当に適切か、判断に自信がない方はFPに相談することでアドバイスがもらえるでしょう。

6お得なふるさと納税を始めよう、分からない点はFPに相談を

ふるさと納税は2,000円の負担で返礼品がもらえる制度です。一定の条件を満たせば「ワンストップ特例」を利用でき、確定申告なしで利用できます。

ふるさと納税で受けられる税金の控除には上限があり、上限を超えた分は税金の控除がありません。上限は自分で計算しないといけませんが、仕組みがわからない方はFPに相談するといいでしょう。もちろん、ふるさと納税以外のさまざまなお金の悩みも相談可能です。

FPへの相談ならドコモの「暮らしとお金の相談サービス」がおすすめ。無料で相談できるほか、老後までの収支を表やグラフにまとめた「ライフプラン表」を受け取ることができます。現在の満足度は9割超となっており、サービスを利用して損はないでしょう。

オンラインでの相談も可能です。お金の悩みを持つ方はぜひドコモの「暮らしとお金の相談サービス」を利用しましょう。

※本記事は2021年8月24日時点の内容であり、将来の商品改定によっては内容が変更になる可能性がございます。

文・若山卓也(ファイナンシャルプランナー)

証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業、保険募集代理業、金融系ライターとして活動しています。
関心のあるジャンルは資産運用や保険、またお得なポイントサービスなど。お金にまつわることなら幅広くカバーし、発信しています。
AFP、プライベートバンキング・コーディネーター資格保有。

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