#01 ’モテる’を変えた備え人 ゆうこす YUKOS #01 ’モテる’を変えた備え人 ゆうこす YUKOS

  • 元HKT48
  • インフルエンサー
  • モテクリエイター

ゆうこすを、2年後に終える。
その日に向けて始めた「備え」。

2012年、HKT48を脱退。その後、料理研究家として活動を再スタートするも人気は低迷。しかしSNS上で、自称「モテクリエイター」を名乗り始めたことでブレイクし、現在では人気インフルエンサーとなったゆうこすさん。一方で、その人気もいつか終わると冷静に分析し、「準備を始めた」と語るゆうこすさんにとって、“備え”とは?

個性がないことを「リスク」だと
感じていたアイドル時代

ゆうこすさんは、アイドルを経て、料理研究家、インフルエンサーという変遷を辿ってきました。HKT48時代、どのようなことを感じて活動されていたのでしょうか?

ゆうこす

アイドルは、全員で同じ歌を歌い、ダンスを踊ります。だからこそ、そのなかで個性を発揮しなくては、生き抜くことはできません。たとえば、指原莉乃さんには、高いトーク力がありますし、小嶋陽菜さんには、高いファッションセンスがありますよね。

ですが私には、何もありませんでした。個性がない以上、「長くは続けられない」というリスクは、早い段階から感じていました。けれど、何か備えることもなく、「Twitterのフォロワーが3万人いるから大丈夫だろう」と、当時は楽観的に捉えていました。

しかしその後、料理研究家として開催したイベントでは、集客に苦労したそうですね。

ゆうこす

はい。当時、自主イベントを定期的に開催していたのですが、人数が集まらないことも多く、参加者が3名になる、という経験をしました。そのとき、「ゼロより3人の方が辛いな」と感じました。もしゼロだったら、きっぱり辞めればいい。ですが、たとえ3人でも、応援してくださる方がいるなら、続けるべきなのかもしれないと思ったからです。

そこで、イベントに来てくださった方に聞いてみたんです。「私の何を応援してくれてるんですか?」って。すると、「わからない」という答えが返ってきました。それはそうですよね。私自身、何の目的もなく、何となくやっていたんですから。

そこでもまた、「個性がないから応援されない」というリスクに直面しましたし、同時にフォロワーの数=人気ではないことを痛感しました。

SNSを続けていたことが、現在につながった

そんなゆうこすさんが、SNS上で自称「モテクリエイター」を名乗るようになった経緯を教えてください。

ゆうこす

SNSはいまも昔も大好きで、さまざまな人のアカウントをチェックしています。そのなかで「●●×▲▲」というギャップのある組み合わせがあると、注目を集めやすいという法則を発見しました。

私の場合は「元アイドル×▲▲」ですよね。何がいいかとずっと考えていて、その中で、「私は人に愛されたい、モテたい」という自分の素直な願望に気づいたんです。ならばと、「元アイドル×モテ」で自称「モテクリエイター」を掲げることにしました。

アイドルといえば恋愛禁止ですから、元アイドルが「モテ」を語るというギャップもありますし、自分を偽る必要がない点も、すごくいいなと思いました。

ずっと見つからなかったはずの「答え」は、
実はちゃんと自身の中にあったのですね。

ゆうこす

はい。ずっとSNSを続けてきたことが「備え」となって、SNSにおける法則を見つけることもできましたし、「モテ」というキーワードに出会うこともできました。

ちなみに、私の「モテたい」というのは、男性に限らず、男女問わずです。叶うなら、すべての人から愛される人になりたいです。それが簡単ではないことは、自分でもよくわかっていますし、現時点で、私のことを好きじゃない人がいることも知っています。それでも、私はみんなから好かれる人になりたいんです。

現在の人気がいつまで続くかわからない。
だから、いまから「備え」ている

自分と向き合い、個性を見つけたゆうこすさんは、人気のインフルエンサーとして、多くの女性から支持を得るようになりました。現在、感じている「リスク」と、そのために「備え」ていることを教えてください。

ゆうこす

インフルエンサーという仕事は、人気の有無で収入が決まります。そして、いつまでも高い人気を維持することは難しい。そこに「リスク」と「不安」を感じています。

ゆうこすも、あと2年で終わりだと自分では思っているんです。その日に「備え」て、私が代表を務める株式会社KOSでは、ユーチューバーやインフルエンサーの育成を始めました。

所属している方には、成功も失敗も含めて、自分の経験をすべて伝えています。そうやって、次の人にバトンを渡すことができれば、たとえ「ゆうこすが終わって」も、生活をし続けていくことができると思いますし、いまは“育成する”ことに、大きなやりがいと、喜びを感じています。

不安定な未来に向けて、準備をはじめた現在。
「備え」とは、どのようなものだとお考えですか?

ゆうこす

心の余裕だと思います。そのためには、自分らしく、豊かに生きるための「居場所」が必要です。それがないと、まずはそこを探したり作ったりすることに注力してしまい、物理的にも精神的にも余裕がない状態になってしまいます。

だから「備え」がなければ、イノベーティブなアイデアや、いいクリエイティブだって生まれないと思います。

最後に、ゆうこすさんの考える「備えの大切さ」に
ついて教えてください。

ゆうこす

アイドル時代の私には、“個性”がありませんでした。それなのに、何の「備え」もしていなかったため、悩んでばかりいました。「モテ」に出会えたことで人生は変わりましたが、もっと早くから「備え」ていたら、イベントの参加者が3名になることもなかったかもしれません。

いまの時代は、何が正解か、不正解かわからない時代です。だからこそ、なんでもいいから、ひとつでも「備え」ていることが大切だと思うんです。それは「安心」につながりますし、心の拠り所にもなります。そういったものを持っているということは、人生において、とっても大事なことだと感じています。

Profile
ゆうこす(菅本裕子)


1994年福岡県生まれ。
2011年、HKT48第1期オーディションに合格。
2012年、HKT48を脱退し、その後、料理研究家として再スタート。
2015年、講談社主催のコンテスト「ミスiD 2016」準グランプリを受賞。その後、「モテクリエイター」として、支持を集め、人気のインフルエンサーとして活躍中。現在のSNS総フォロワー数は150万人以上。また個人事務所KOSの代表として、ライブコマース事業やタレント育成事業も並行して手がけている。

WRITER:赤坂 匡介

PHOTOGRAPHER:フジイセイヤ