自転車事故について考える男性のイラスト
車・自転車
2019.12.17

自転車保険への加入が義務化へ!入らなかったら罰則になるの?

目次

これまでは、自転車保険への加入は任意でした。しかし、2015年10月に兵庫県で義務化されたことから全国の自治体でも自転車保険の義務化が進んでいます。ここで気になるのは、自転車保険に加入しない場合の罰則はあるのかということでしょう。そこで、今回は自転車保険への加入が義務化になった背景や未加入に対する罰則について詳しくご紹介します。

保奈美


最近友人に自転車保険に入らないの?と言われて調べようとしている。
10代の息子が頻繁に自転車に乗るため、入らないリスクなどを知りたいと思っている。

法律先生

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難しい法律や制度に関して、わかりやすく丁寧に説明をしてくれる頼もしい先生。

1どうして自転車保険への加入が義務化になったの?

保奈美

先生、この間自転車保険っていうものを知ったんです!
しかも私が住んでいるところでも加入が義務化されたらしいんです。今日は自転車保険について教えてください!

法律先生

最近義務化が進んでいる自転車保険ですね。
そもそも保奈美さんは、自転車保険が何で義務化になったか知っていますか?

保奈美

う…。すみません、ほとんど知りません…。

法律先生

自転車保険は、事故発生が多い上に高額な賠償金が発生するケースが多いんです。
それでは、まずは義務化された背景を説明しますね!

自転車保険への加入がなぜ義務化されたのか、その背景や該当の自治体について詳しく見ていきましょう。

自転車保険 義務化の背景

高額な賠償金を請求されるケースがあとを絶たない

警察庁交通局「平成29年中の交通事故の発生状況」によると、2017年の自転車側が加害者である交通事故の発生件数は1万5,281件です。この件数は、前年比94.6%で、2007年との比較では56.17%となっているため、自転車事故そのものは減少傾向といえるでしょう。しかし、自転車事故により、高額な賠償金を請求されるケースがあとを絶ちません。
自動車事故では、加入義務のある自賠責保険や任意保険によって、賠償金の保証を受けられます。一方、自転車事故は自賠責保険が存在しないうえに、任意保険の認知度が低いため、高額な賠償金を請求され、支払いが困難になるケースもあります。

自転車事故の危険性が改めて認識されるようになった

自転車事故では、自転車同士の出会い頭の衝突や右左折時衝突、歩行者への衝突による転倒で死亡するケースもあります。警察庁交通局「平成29年中の交通事故の発生状況」にある「損傷部位別・状態別死傷者数(平成29年中)」によると、自転車事故による死亡者数は減少傾向にあるものの、歩行者1,347人、自転車乗用中480人が亡くなっています。
また、一部の地域では自転車事故の件数が増加している事態を受け、自転車事故の危険性が改めて認識されるようになりました。

自転車保険の加入が義務化された自治体

(2019年10月23日調べ 義務化日順)

自治体 義務化日
兵庫県 2015年10月1日から
滋賀県 2016年2月26日から
大阪府 2016年7月1日から
鹿児島県 2017年10月1日から
京都府 2017年10月1日から
名古屋市 2017年10月1日から
埼玉県 2018年4月1日から
金沢市 2018年4月1日から
静岡県 2019年4月1日から
仙台市 2019年4月1日から
長野県 2019年10月1日から
神奈川県 2019年10月1日から

このように、続々と自転車保険への加入の義務化が進んでいます。また、宮城県や愛知県などでは、一部の自治体のみ義務化が進んでいるため、住所地と照らし合わせて確認しましょう。自転車保険への加入義務化を決めた自治体は、交通事故の発生件数が全国的に多いほか、アンケートで義務化すべきとのことが多いなど、義務化の必要性が高くなっています。それだけ自転車事故に遭うリスクが高いといえるでしょう。

自転車保険の加入を努力義務としている自治体

努力義務は、義務ではありませんが、自転車事故の危険性の再認識を受けて、自転車保険への加入に努めるべきとの方針です。2020年4月から東京都でも義務化が始まるため、今後は全国へと広がっていき、日本の共通ルールになることが予想されます。

自治体
北海道
群馬県
千葉県
東京都(2020年4月から義務化の方針)
鳥取県
徳島県
香川県
愛媛県
福岡県
熊本県

2自転車保険の条例が制定されている場合は、加入しないと罰則はある?

保奈美

かなり多くの自治体が義務化しているんですね…。
しかも、東京も義務化が予定されているとは知りませんでした。

法律先生

そうなんです。やはり賠償金は高額なので、自転車保険に入っていない場合、加害者は賠償金の支払いに困るし、被害者も補償が受けられないというリスクがあるので重要です。

保奈美

わかりました!ちなみに、加入しない場合って罰則はありますか?

法律先生

今検討されている範囲では、基本的に罰則はないようですね。ただリスクはかなり高いので、少し詳しく説明しますね。

自転車保険への加入が義務づけられている自治体において、自転車保険に加入しなかった場合、罰則があるのかどうか詳しく見ていきましょう。

罰則の有無について

加入しなくても罰則はない

2019年10月現在では、自転車保険に加入していなくても罰則はありません。ただ、自転車事故の増加や悪質な事故が見られた場合は、条例の改正により罰則が定められる可能性があります。罰則がないことは、自転車保険に加入しない理由にはなりません。自転車保険は、自分を守るために加入するもののため、罰則の有無だけで判断しないことが大切です。

加入義務、努力義務いずれの地域に住んでいても罰則はない

加入義務、努力義務いずれの場合も、自転車保険に加入していないことに対する罰則はありません。また、加入義務、努力義務のいずれにも該当しない地域に住んでおり、加入義務か努力義務の地域で自転車保険に加入せず自転車を運転した場合も刑罰を受けないのです。

自転車保険に加入しないことへのリスク

自転車保険に加入しなくても罰則はありませんが、自分のためにも加入しておくことが大切です。保険は、万が一の際の補償ですので、加入しておけば安心して日常生活を送ることができるでしょう。自転車保険に加入しないことのリスクについて詳しくご紹介します。

未成年の子どもが自転車事故を起こし親に賠償責任がおよぶ

自分は、ほとんど自転車に乗らないため、自転車保険に加入しなくても心配ないと思っている方もいるかもしれません。ここで押さえておきたいのは、自分だけではなく子どもが自転車事故を起こした際にも賠償請求されることです。子どもが起こした自転車事故に対する賠償責任は、保護者である親に課せられます。

また、子どもが起こした事故だからといって、賠償金額が大人と比べて低くなるわけではありません。自転車で移動することが多い場合、頻度が多ければ多いほど交通事故のリスクは高くなります。約束の時間に遅れて焦ってしまい、信号無視をして交通事故を起こすような心配もあるでしょう。

子どもが交通事故を起こすかどうかは、親にもわかりません。だからこそ、補償として自転車保険に加入することが大切です。

過去の判例から見ても、賠償金の負担が高額になるケースも

過去の判例から見ても、自転車事故では多額の賠償金を請求されるため、自転車保険への加入は必須といえるでしょう。過去の判例をいくつかご紹介します。

【判例①】

神戸地方裁判所 平成25年7月
男子小学生が夜間、自転車で走行中に歩道と車道の区別がない道路で歩行中の女性(62歳)と正面衝突を起こしました。女性は頭がい骨骨折の障害を負い、意識が戻らない状態になりました。このケースでは9,521万円の支払いを命じられています。

【判例②】

東京地方裁判所 平成26年1月
男性が、昼間に信号無視をして自転車で交差点を直進。青信号で横断歩道を歩行していた女性(75歳)に衝突、女性は脳挫傷で5日後に亡くなりました。このケースでは4,746万円の支払いを命じられています。

【判例③】

東京地方裁判所 平成25年3月
歩行者も通行できるサイクリングロードにて、自転車走行中の男性と散歩中の男性(77歳)が衝突、散歩をしていた男性は3日後に亡くなりました。このケースでは2,174万円の支払いが命じられています。

出典:
社団法人日本損害保険協会「自転車での加害事故例
兵庫県ホームページ「自転車事故による高額賠償事例

このように、重度の後遺障害や死亡のケースでは、賠償金が数千万円になることがほとんどです。

3自転車保険とはどのような保険なの?法律先生に聞く「おすすめの自転車保険」とは…!

保奈美

息子は自転車に乗る頻度がかなり高いので、罰則はなくても入っておいたほうがよさそうですね。

法律先生

そうですね。子供が起こしたからと言って賠償額が減るわけではありませんので、ここはしっかり考えておく必要がありますね。

保奈美

わかりました!ちなみに先生おすすめの自転車保険ってありますか?

法律先生

いい質問ですね!
では私がおすすめする自転車保険について説明しますね。

具体的に、自転車保険といっても、どのような保険なのかイメージがつかない方もいるでしょう。ここでは、「ドコモ サイクル保険」をご紹介します。

補償範囲

契約者ご自身のケガ

ドコモ サイクル保険」に加入すると、契約者ご自身のケガに対する補償を受けられます。自転車でのケガは、すり傷や打撲で済むとは限りません。腕や脚、胸、頭などを骨折し、重症を負うケースもあるでしょう。
ケガの程度によっては通院が必要となり、予想以上に多くの医療費がかかります。また、打ちどころが悪かったり、大きな事故を起こしたりした場合は、亡くなる場合もあるかもしれません。しかし、「ドコモ サイクル保険」に加入しておくことで、ケガによる死亡・後遺障害に対する補償も受けられます。

相手への賠償事故に対する補償

自転車事故で相手にケガをさせた場合には、ケガの程度や後遺障害の等級などに応じた損害賠償を請求されます。「ドコモ サイクル保険」の特徴は、自転車事故だけではなく、ショッピングのときに店の商品を壊したり、人にケガをさせたりした場合にも補償を受けられることです。

プラン紹介

ドコモ サイクル保険」には、3つのプランがあります。

家族プラン

お子さまがいる家族向けのプランです。1ヵ月あたり940円でご加入いただけます。ご家族4人ご利用の場合1人あたり235円と、他のプランよりもお得です。

夫婦プラン

夫婦ともに自転車を利用される場合に適したプランです。1ヵ月あたり650円でご加入いただけます。

個人プラン

契約者だけを対象としたプランです。1ヵ月あたり460円でご加入いただけます。

いずれも、加入時にはケータイのネットワーク暗証番号と生年月日を入力するだけで、支払い方法の手続きも不要です。月々のケータイ料金と一緒にお支払いいただけます。

補償内容/保証金

賠償責任に対する補償

賠償責任保険金は、最大5億円です。過去の判例では、相手が亡くなったり重度の後遺障害が残ったりした場合に、数千万円の賠償金が科せられているため、最大5億円という額は必要十分といえます。

死亡、後遺障害に対する補償

ご自身のケガによる死亡・後遺障害に対する補償額は550万円です。歩行時に車と接触事故を起こしたり、駅の改札口に入ってから出るまでにケガをしたりした場合に補償を受けられます。

入院に対する補償

ケガによって入院した場合は、1日3,000円の入院保険金を受け取れます。また、入院中に手術を受けた場合は、入院保険金日額の10倍、入院中以外での手術では5倍に相当する手術保険金も受け取れることが特徴です。ただし、抜歯や傷の手当などは対象外となっています。

事故後のアフターサービス

事故後には、相手方との示談交渉を代行するサービスもあります。「時間を作れずに直接交渉ができない」「相手方と顔を合わせたくない」など、事故の示談交渉では当事者同士が顔を合わせないケースもあります。お客さまに代わり、相手方と示談交渉を行い、双方納得できる形になるようにサポートいたします。

そのほか、生活や健康において、次のようなサービスもあります。

生活

弁護士などの電話やメールによる法律・税務相談

弁護士などに対し、電話やメールで法律・税務に関することを無料で相談することが可能です。事故に関する法的なアドバイスに限らず、日常で起きたトラブルに関することも尋ねていただけます。

社会保険労務士の電話による社会保険に関する相談

社会保険の金額や仕組みに関することなどを社会保険労務士に電話で相談いただけます。

健康

看護師などへ電話による健康相談

看護師などに対し、電話で健康相談をすることが可能です。病院に行くまでもないものの、体調が悪くて気になっているような場合に気軽にご相談いただけるため、健康に対する不安を和らげられます。

休日夜間に受付を行う医療機関を検索し、電話で情報を提供

休日夜間に熱が出たりケガをしたりした際に、診療している医療機関について電話で情報を提供いたします。休日夜間に診療している医療機関の調べ方がわからなかったり、間違った情報を入手してしまったりする場合もあるでしょう。そのような場合にも、落ち着いて医療機関の情報を得ることができます。

4自転車保険は重要!損害賠償だけでなく、保障の役割も!

保奈美

ご紹介ありがとうございました!自転車保険に入らないリスクがとても大きいこともよくわかりましたので、子供のためにも家族プランに入ろうと思います!

法律先生

それはよかった!
ドコモ サイクル保険」は賠償責任保険金は5億円、入院や死亡補償もあるので、かなりの部分をカバーできるおすすめの保険なんです。

保奈美

生活面や健康面でサポートしてくれるのもうれしいです。実際息子がケガしたら色々な対応が後手になりそうで…。

法律先生

まさしくその通りで、事故が起きてしまうと自分一人で解決するのはとても難しいんです。プロの視点で色々アドバイスや対応を指示してくれるサポートはとても重要ですね。
保奈美さんもうまく活用してくださいね!

自転車保険は各自治体で義務化が進んでおり、今後も全国へと広がることが予想されます。日本の首都である東京も2020年4月から自転車保険への加入義務化が始まる見通しのため、自転車保険の認知度は高まっていくことでしょう。

自転車保険は、自分がケガをしたり後遺障害が残ったりしたときの補償としてだけではなく、相手方から受けた損害賠償に対する補償の役割もあります。多額の賠償金で生活が危ぶまれることがないように、自転車保険に加入しておくことが大切です。

※本記事は2019年12月1日時点の内容であり、将来の商品改定によっては内容が変更になる可能性がございます。

【監修者】
古澤 拓(ふるさわ たく)
弁護士

東京大学法学部卒業後、2014年に弁護士登録。以後は4年半ほど法律事務所にて執務した後、現在はスタートアップ企業の法務にて勤務中。法律事務所にて執務中には、メガバンクの法務部への出向なども経験。

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