保険証券ってなに?保険証券の利用シーンや、紛失したときの手続きってどうすればいいの?

保険に加入した際にはさまざまな書類が渡されますが、その中でも重要なのが保険証券です。保険証券の提示を求められる機会は少ないため、しっかり管理していない方もいるでしょう。しかし、保険への加入において保険証券は非常に重要な書類のため、適切に管理しなければなりません。今回は、保険証券の記載事項や利用シーン、紛失したときの手続きについて詳しく解説していきます。

保険証券とは

保険証券とは、保険の契約後に保険会社から送られてくる保険の内容が記されている証書です。加入した保険に関する具体的な補償内容や保険料(払込期間・払込方法も)、補償期間、給付金額、解約返戻金などが記載されており、その保険に加入していることの証明となります。

近年では、ペーパーレス化によって紙ではなくネットから確認できるケースも多くなっています。ネットで管理できる場合は紛失の心配はありませんが、紙の場合は十分に注意が必要になります。

保険の申込書を提出すると、保険会社が書類を精査し加入希望者は1回目の保険料を払い込みます。この一連の手続きが完了したあと保険会社が承諾すれば契約成立となり、保険証券が発送されるのです。
保険証券が送られてくるタイミングは、保険の加入に関する手続きが完了したあとになります。

また、保険証券には次のような事項が設けられています。

▼保険証券に記載されている事項

証券番号

保険に関する届け出や保険金の受け取りなどに必要な番号です。契約書と契約内容ごとに異なる証券番号が割り当てられるため、複数の保険証券を分けて管理しなければなりません。保険会社に問い合わせたり、保険金を請求する際に証券番号を求められることが多いので、いつでもわかるようにしておきましょう

保険契約者

保険会社と契約している人の名前です。契約者と被保険者は必ずしも同一人物ではありません。世帯主が契約し、配偶者や子供を被保険者にした場合は、世帯主の名前が記載されます。

被保険者

保険の対象になっている人の名前です。被保険者が入院したり亡くなったりするなど、加入している保険の内容によって保険金受取条件を満たせば受取人に保険金が支払われます。自分で自分に保険をかけた場合は、契約者名と被保険者名が同じです。

受取人

保険契約の支払条件が満たされた際に、保険金を受け取る人です。契約者と被保険者以外の人物に定めることもできます。例えば、契約者と被保険者が自分で受取人を配偶者や子供、父や母、兄弟などにすることも可能です。受取人は、あとから変更が可能ですが、保険を契約した理由をしっかりと踏まえたうえで慎重に決めたほうがよいでしょう。

契約日

保険を契約した日です。補償が始まった日とは異なるため注意しましょう。契約日から補償が始まっていると勘違いして、保険金が受け取れると思っていたら補償が開始されておらず受け取れなかったという事態にならないよう注意が必要です。

責任開始日

加入している保険の補償が開始される日です。この日から期限までの間に条件を満たせば、保険金が支払われます。契約日の項目で説明したとおり、責任開始日以前に保険金を受け取れる条件を満たしても、保険金は受け取れません。契約日と責任開始日までの期間も同様に、補償の対象外です。

補償期間の期限

加入している保険の保障が終わる日です。責任開始日から補償期間の期限までが補償期間となります。1日でも過ぎれば補償の効力は失われます。補償期間の期限が過ぎれば、保険によっては満期保険金を受け取れるため、確認しておきましょう。

保険の種類、種目、保険の内容

加入している保険の種類や具体的な給付の内容、諸条件が記載されています。保険証券に記載されている保険商品の名称は、愛称ではなく正式名称です。そのため、間違えて契約したと焦らないようにしましょう。

保険料

月々支払う保険料や一括で支払った保険料が記載されています。また、特定の日以降に保険料が変更となる場合は、その旨も記載されているため確認しておきましょう。

解約返戻金

保険商品によっては、解約時に解約返戻金を受け取れます。いつ解約するといくらぐらいになるかなどが一覧として記載されていることが多いです。

保険証券はどんなときに必要になるの?

保険証券は、保管しておくことが大切ですが頻繁に使うものではありません。それでは、どのような場合に保険証券が必要になるのか詳しくご紹介します。

契約内容の変更時

契約内容の変更や名義変更の際には、保険証券が必要です。また、契約者変更や受取人変更など名義が変わっただけでも、保険証券が再発行されます。手続きの際には保険会社や代理店に電話やメールで連絡をとりますが、その際に証券番号を伝えることで手続きをスムーズに進められます。

証券番号が確認できない場合、本人確認に手間がかかり、契約者変更や住所変更に時間を要する場合があります。ただ、保険会社によっては生年月日や住所などを回答して対象の保険を検索してもらうこともできます。

保険の解約時

保険を解約する際には、基本的には保険証券を保険会社へ返送しなければなりません。解約したから保険証券は不要だと思い、破棄しないよう注意が必要です。保険証券の返送方法については、保険会社に確認しましょう。

死亡保険金を受け取るとき

被保険者が亡くなった際、死亡保険金を受け取るためには保険証券が必要です。保険証券がないと、遺族(受取人)が保険に入っていることや補償内容を正確に把握できない可能性があるためです。死亡保険金の受取人に、保険証券の保管場所や手続きの方法を伝えておきましょう。

満期保険金を受け取るとき

保険によっては、契約期間終了時に満期保険金を受け取ることができます。満期保険金を受け取る際にも保険証券があったほういいでしょう。証券番号や保険の内容がわからない場合、手続きに時間がかかる場合もあり、保険金を受け取れる時期が遅れてしまいかねません。満期保険金をスムーズに受け取れるよう保険証券は適切に保管しておきたいところです。

事故を起こしたときなどの連絡時に必要

損害保険に加入しており、事故を起こした場合には、保険会社のコールセンターに連絡します。その際には、保険証券が手元になくても手続きを進められますが、保険証券にはコールセンターの連絡先が記載されているため、連絡が遅れてしまう可能性があります。保険証券が手元になくてもスムーズに連絡できるように、コールセンターの連絡先は携帯電話に登録しておきましょう。

保険証券を紛失してしまった…!再発行ってできるの?

保険証券を紛失した際には、再発行を依頼することになります。再発行せずに放置すると、被保険者が死亡後、遺族が補償内容を知ることができずに請求手続きをスムーズに進められない可能性もあるかもしれませんので、必ず再発行することが大切です。

それでは、保険証券を紛失したときの再発行の方法を詳しくご紹介します。

▼再発行の手順

【STEP1】保険会社に連絡

まずは、保険会社に連絡しましょう。連絡先は、保険会社の名称でネット検索するとヒットします。保険への加入時に受け取った保険証券以外の書類にもコールセンターの連絡先が記載されている場合があるでしょう。しかし、それらの書類は破棄してしまっている可能性もあります。この場合、書類を探すよりもネットで検索したほうがスムーズに連絡先を確認できるでしょう。

また、ここで注意したいのは自動車販売会社など代理店を経由して保険に加入している場合、自分がどの保険会社の保険に加入しているかわからない場合があることです。受け取った保険証券以外の書類があれば会社名がわかりますが、破棄してしまっている場合は、加入手続きをした代理店に連絡しなければなりません。

【STEP2】再発行の書類を手配

保険証券を再発行するためには、自分が間違いなくその保険の契約者であることを証明しなければなりません。なぜなら、新規加入に近い手続きすることで悪意をもった第三者が保険証券を再発行し、悪用する事態を防ぐ必要があるからです。

再発行に必要な書類が手元に届くまでには、保険会社により様々ですが約1週間かかります。ただし、保険会社によって書類が届くまでの期間が異なるため、場合によってはそれ以上の期間がかかるかもしれません。保険会社によっては再発行手続き書類をサイト上からダウンロードできるようにしているところもありますので、一度確認してみましょう。

手元に書類が届くまでの期間の目安を提示している保険会社もありますが、そうでないところもあります。なかなか届かない場合は再度問い合わせることが大切です。

【STEP3】書類を返送

再発行手続きに必要な書類が送られてきたら、必要事項を書類に記入しましょう。そして、必要な箇所に捺印をしてから返送します。捺印に使う印鑑を特に指定していない保険会社も多いようですが、実印に限定する会社もあります。提出前に確認しておきましょう。

その他、運転免許証やパスポートのコピーなど、本人確認書類の添付が必要な場合もあるため、期限切れのものや指定外の本人確認書類を添付しないよう注意しましょう。記入漏れや捺印漏れがあると、書類不備で再度手続きが必要になるため、何度も繰り返し確認することをおすすめします。

もし、再発行書類に記入漏れがあり再度の手続きが必要になった場合、また書類が届くまでに約1週間かかる可能性があり、それだけ再発行が遅れてしまいます。

【STEP4】手続き完了!

書類が保険会社に届き、不備なく処理されれば手続き完了となります。書類が届くまでにかかる期間は、2~4日程度ですが、そこから手続きが完了するまでの期間は保険会社によって異なります。目安として、返送から手続き完了までに約1週間かかると考えておきましょう。

【STEP5】約1週間で保険証券が届く

手続き完了後、一般的に約1週間前後で新たな保険証券が届きます。保険証券は通常郵送で送られてきますが、なかなか送られてこない場合は、保険会社に再確認してみましょう。郵送事故などで紛失していたり、誤って他の住所へ届いていたりする可能性もあります。悪用されたり、個人情報が漏えいしたりしてしまうケースもあるため、なかなか届かず不審に思ったら、その時点で保険会社に確認しておくのが賢明です。

何日に書類を発送したかがわかれば、大体どれぐらいで届くかわかります。場合によっては、近くの郵便局に問い合わせて配達状況を確認しましょう。

大切な保険証券はきちんと管理していつでもすぐ出せるように!

保険証券は、大切な書類と思いながらも実際に使う頻度が少ないため、他の書類と混ぜて保管している方も多いのではないでしょうか。いざというときに見つからないと、死亡保険金や満期保険金などの受け取りが遅れてしまいかねません。そのため、いつでもすぐに出せるところに保管しておくことが大切です。また、契約者と受取人が異なる場合は、契約者が責任をもって保険証券の保管場所などを伝えて情報を共有しておきましょう。

※本記事は2019年10月25日時点の内容であり、将来の商品改定によっては内容が変更になる可能性がございます。

【監修者】 田尻 広子(たじり ひろこ)

【監修者】
田尻 広子(たじり ひろこ)
2級FP技能士
証券外務員第一種

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